国語の「読むこと」の授業づくりで大切な3つのバランス

3日連続で国語の授業の話。

今日もゆるく、ポイントだけ書きました。

筑波大学附属小学校の青山由紀先生の主張をもとに書いています。

 

きのうのブログでは、国語の「読み」の授業で培いたい力を「学習用語」に落とすことを提案しました。

次に、それを3つの仲間に分けます。

A 新たに獲得させたいこと
B 既習だが、まだ十分定着してないこと
C 既習で、十分に定着していること

 

新しい学習材を分析すると、まずAは明確になるでしょう。

 

大切なのがBです。

 

既習だけど、まだ子供たちに十分身に付いていない事項が、新しい学習材から学べることに気づくでしょう。

例えば低学年の説明文で学ぶ「はじめ・中・終わり」。

中学年以降も何度も出てきます。

中学年になるとそれらの役割や相互のつながりを扱います。

高学年になると、「三段構成」として捉え直し、筆者の主張に説得力があるかどうか構成を吟味します。

ここで子供の学習履歴や実態に応じて、身に付いていないと判断すれば立ち戻って指導する必要があります。

AだけでなくBが十分身に付くように仕組んでいくことが大切です。

 

Cの既習でよく定着していることは、授業では確認する程度で軽く扱えばよいでしょう。

以上の3つのバランスを意識して「読み」の授業をつくると、子供たちに力が付いていくと思います。

単元を重ねるごとにAがBへ、BがCへと移行していくのが理想です。

 

明治図書「国語教育」2014年5月号で、関連した内容の記事を寄稿しています。

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masaki
誰もが自分の個性や才能を生かして、望む人生を自由に生きられる社会の実現を目指しています。今まで教育に携わりながらコーチング、心理学、カウンセリング、占星学、学習法など、個人の成長や能力開発に関わることを学んできました。このブログで発信する情報が、自己理解や他者理解を深めるきっかけの1つになれば幸いです。
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