10年ほど前に2年生を担任したときに、「分数」が2年生の内容におりてきた。
2年生の子供たちでも、日常の中でものを半分にしたり、半分の半分にしたりするという経験をしてきている。また、1/2 、 1/4 などの分数表記を見たことのある子も多い。
「分数」の単元では、日常でもよく行う操作である「ものを半分にする」とか「半分の半分にする」という操作のイメージを基盤に、いくつかに等分したものの1つ分の表し方を知ることがねらいとなる。
授業においては、このイメージを言語と結びつけていくこと、つまり、子供たちが既にもっている「半分」のイメージを、「もとの大きさを同じように2つに分けた1つ分を、もとの大きさの2分の1という」といったように言語化していくことが大切である。
このイメージを言語化する過程で、子どもたち自身が「半分」の意味を語るようにし、その中で出た言葉を教師のかかわりをもとに練り上げていくことを経て2分の1の意味を教えるという展開を考えた。
それは、拙い言葉であっても子供たち自身が考えを伝え合うという試行錯誤の上に、思考力や表現力は育つと考えるからである。