勤務校は今日から冬休みに入った。
冬休み初日の今日は4ヶ月ぶりに茗荷谷へ。
恒例の「第26回国語授業づくりセミナー」に参加してきた。
午前中は公開授業1本。
青山由紀先生の4年「プラタナスの木」の授業。
中心人物のマーちんが、はじめと終わりでどのように変わったのか? が中心課題だった。
子供たちは、
・木のことを知らなかったのが、くわしく知るようになった。
・おじいさんの話をよく理解してなかったのが、理解できるようになった。
・木にたいして興味がなかったのが、興味をもつようになった。
・木を大切にしてなかったのが、大切にするようになった。
・普通の少年だったのが、自然に目を向ける子になった。
などと意見を出した。そこで、青山先生が「何をきっかけに変わったのか?」と問いかけると、②場面でおじいさんの話を聞いたこと、③場面で台風の中で木が祖先たちを守ってきたことに気付いたこと、④場面で公園のプラタナスの木が切られたことなどが、折り重なるようにきっかけとなっていたことを話し合い、本時のまとめとして、
・人物の変容のきっかけは1つではないこと。
・変容するのは、中心人物の気持ちだけでなく、考えや行動が変わることもあること
と、学びを一般化した。
今後の単元計画としては、「戦略的読書」と称して、身につけた読み方を子供たちが自覚しながら椎名誠作品を読んでいくそうだ。その作品として「アイスプラネット」「ヤドカリ探検隊」「岳物語」が挙がっていた。
自分も最近4年生の「プラタナスの木」の授業をし、中心人物の心情変化とそのきっかけを意識させるために「100万回生きたねこ」を取り上げてみた。
年明けの音読教材で「ヤドカリ探検隊」を取り上げるのもおもしろそうだ。平成12年度版の光村教科書にそういえば載っていた。懐かしい。
午後は2本の講座。文学と説明文の系統指導について。
青木伸生先生の説明文の「文章構成図」の作り方はすごく分かりやすかった。
・図の縦は「入れ替えることができない段落」
・横は「入れ替えることができる段落」
・見出しをつけながら作る
・作りやすいところから作る
この説明で子供たちは文章構成図がうんと作りやすくなる。
さらに、
・前の段落を受けて次へつなぐ「つなぎの段落」があること
・「つなぎの段落」は文章構成図では2カ所に書いてよいこと
・意味段落の入れ替えもできること
などを「めだか」という教材で実際にワークをしながら学ぶことができた。
もちろん子供たちが文書構成図を作ることは授業のゴールではない。
しかし、筆者の主張は、このような論の展開とのかかわりで読み取らない限り読み取れたことにはならない。「筆者の主張に納得できる」「納得できない」や「この文章はいい文章」「悪い文章」などの評価ができる子供にはならない。
小学校で習う説明文は、
「頭括型」「尾括型」「双括型」「時系列型」の4パターンしかない。
そのパターンを低学年から教え、型を意識しながら読む子に育てたい。
そして文章構成図を子供に書かせることで、筆者の論の展開の仕方にも着目し、文章を評価できるようにしたい。
最近の指導書には文章構成図が掲載されていないことが多いそうだ。
理由は、掲載すると教師がその1つに限定してしまうからだという。
文章構成図に絶対的な正解はない。
子供が教師を超える構成図を考えることもあるという。
まずは教師自身が構成図を書いてみることが大事だ。
これまで「文章構成図」を取り入れた授業は重くなりがちだったが、今回の講座で楽しく取り組めそうな気がしてきた。
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誰もが自分の個性や才能を生かして、望む人生を自由に生きられる社会の実現を目指しています。今まで教育に携わりながらコーチング、心理学、カウンセリング、占星学、学習法など、個人の成長や能力開発に関わることを学んできました。このブログで発信する情報が、自己理解や他者理解を深めるきっかけの1つになれば幸いです。
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