コロナ禍で授業時数が削減される中、駆け足で「アップとルーズで伝える」と「一つの花」の授業を終えた。
読むことの授業はオンラインではなかなか難しい。
教室で1つの文章をみんなでじっくり読み、考えを交流する。その共有体験があってこそ、読むことが面白くなるはずだ。
休校が明けて、教室で説明文1つ、物語1つ、読むことの授業ができたのはよかった。
「一つの花」の授業展開は、昨年に続いて「授業のユニバーサルデザインを目指す国語授業の全時間指導ガイド」(東洋館出版)を参考にした。
単元の流れは次の通り。
第1時 どんなお話かな?
・時と場と人物をたしかめる。
第2時 いくつの場面に分けられるかな?
・時と場と人物で場面を分ける。
第3時 お父さんは、何を心配しているのかな?
・「いったい大きくなって、どんな子に育つだろう」の心情を読み取る。
第4時 お父さんは、なぜホームのはしっこにいるのかな?
・他の戦争に行く人たちとの対比から、お父さんの心情を読み取る。
第5時 お父さんは、なぜにっこりわらったのかな?
・お父さんの心情の変化を読み取る。
第6時 戦争中と十年後では、何がどうちがうのかな?
・戦争中と十年後の対比から、題名の意味を考える。
・学習感想をまとめる。
この物語の中心人物は「ゆみ子」だと考える子が多かった。
たしかにゆみ子は10年経って大きく成長している。
そこには両親の変わらない愛情があったからだろう。
しかし作品の山場は、お父さんがゆみ子が一つの花にも喜ぶ心があると分かり、安心して旅立つ場面だ。
クライマックスの一文は「お父さんは、それを見てにっこりわらうと、何も言わずに、汽車に乗って行ってしまいました。」
この一文から作品の主題は「美しいものを大切にする心」となる。
そう考えるとこの物語の中心人物はお父さんと考えるのが自然だろう。
もちろん物語の主題(メッセージ)の受け取り方は読者にゆだねられる部分があってよい。
さて今年は恒例の夏の研究会がどれも中止だ。
しかも短い夏休み。
読書でもして過ごそうかな。
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誰もが自分の個性や才能を生かして、望む人生を自由に生きられる社会の実現を目指しています。今まで教育に携わりながらコーチング、心理学、カウンセリング、占星学、学習法など、個人の成長や能力開発に関わることを学んできました。このブログで発信する情報が、自己理解や他者理解を深めるきっかけの1つになれば幸いです。
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