もうすぐ学校は2学期である。
子供たちは夏休みの宿題の仕上げに追われる時期である。
再び始まる学校生活に胸を躍らせる子もいる一方、どんよりとした気持ちをひとりで抱え込んでしまう子もいるだろう。
重たい話だが毎年この時期は子供の自殺が増えるという。
痛ましいニュースを目にする度に、何とか救う手立てはなかったのかと胸が締め付けられる思いがする。
以前勤務していた小学校で発行していたお便りの中で、子供たちに「命の大切さ」について改めて考えてもらいたいと願って書いた内容の記事がある。
人間の感情は何にフォーカスするかによって変わるものである。生きづらさを感じている子も、少しだけ新しい視点で自分の命を見つめることで気持ちが切り替わるかもしれない。
今回はそんな願いで書いた文章を紹介する。
ご先祖様の数は?
下の絵を見てください。
一番下の中心が自分です。その上が両親、その上が自分のおじいちゃん、おばあちゃんになります。さらにその上へ上へと先祖をたぐってかいたのが下の絵です。一体どれくらいのご先祖様が自分の命につながっているのでしょう?
算数の得意な人なら「倍数」で考えればおよその数が求められることに気がつくと思います。では、ご先祖様の数を倍数で求められると仮定してみましょう。そうすると10世代前(西暦1600年頃、江戸時代に入った頃)までの間に自分のご先祖様は一体何人いるのでしょう?答えは1024人です(2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=1024 実際にはこのように単純に計算できるわけではありません)。さらに10世代さかのぼって20世代までではどうでしょう。答えはなんと約100万人です。たった20世代さかのぼるだけでも自分のご先祖様は100万人もいるのです。
つながる命 受け継がれてきた祈り
次に、鉛筆を使って自分と両親、その両親とおじいちゃん、おばあちゃん・・・というように、それぞれ線で結んでいってください。そうすると、たくさんのご先祖様が自分の命につながっていることが分かります。そして、もう気づいたと思いますが、100万人以上いるご先祖様の誰一人欠けても今の自分はいないのです。100万をはるかに超える奇跡の連鎖の上に生まれた存在が「わたし」なのです。
そのわたしたち一人一人には、親からつけてもらった名前があります。名前には親の思いや願いが込められています。我が子の幸せを願わない親はいませんから、こんな人になってほしい、こんな人生を歩んでもらいたい、という願いを込めて名前をつけます。自分の両親もおじいちゃんもおばあちゃんもそのように名前をつけてもらったのだとすると、「わたし」の命には100万人以上のご先祖様から代々受け継がれてきた祈りが込められていることになります。つまり、「わたし」という存在は、100万人以上のご先祖様から幸せになるように応援されている存在なんですね。
(参考 ひすいこたろう・はせくらみゆき著「起こることは全部マル!」)
本ブログでは過去にも、学校で息苦しさを感じている子の癒しになればと思って書いた文章をリライトしてアップしています。
投稿者プロフィール
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誰もが自分の個性や才能を生かして、望む人生を自由に生きられる社会の実現を目指しています。今まで教育に携わりながらコーチング、心理学、カウンセリング、占星学、学習法など、個人の成長や能力開発に関わることを学んできました。このブログで発信する情報が、自己理解や他者理解を深めるきっかけの1つになれば幸いです。
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