2月ももう終わり。
年末年始から1月中ずっと動き回っていたせいか、
2月に入った途端、週末はほとんど動けないほど疲れを感じています。
そんな中でも、先々週の土日はオンラインで筑波大学附属小学校の学習公開を参観しました。
3年ぶりの講堂での公開授業もあり、
「いよいよ戻ってきたのかな」と感じた二日間でした。
読書も再開し、最近出たGallup関連の本をまとめて手に取りました↓↓
本書の中で最初に目を引いたのがQ12と呼ばれる従業員エンゲージメントを測定するツールです。エンゲージメントは「愛社精神」の意味で、従業員エンゲージメントが高ければ、会社と社員が相互に影響し合い、互いに成長できるような関係になります。チームのエンゲージメントの少なくとも70%はマネジャーに起因していると言われています。
Q12の内容は以下の通りです。(※著作権で保護されているので勝手に組織で使用してはいけません)
Q1 私は仕事の上で、自分が何を期待されているかが分かっている。
Q2 私は自分がきちんと仕事をするために必要なリソースや設備を持っている。
Q3 私は仕事をする上で、自分の最も得意なことをする機会が毎日ある。
Q4 この1週間の間に、よい仕事をしていると褒められたり、認められたりした。
Q5 上司あるいは職場の誰かが、自分をひとりの人間として気づかってくれていると感じる
Q6 仕事上で、自分の成長を後押ししてくれる人がいる。
Q7 仕事上で、自分の意見が取り入れられているように思われる。
Q8 会社が掲げているミッションや目的は、自分の仕事が重要なものであると感じさせてくれる。
Q9 私の同僚は、質の高い仕事をするように真剣に取り組んでいる。
Q10 仕事上で最高の友人と呼べる人がいる。
Q11 この半年の間に、職場の誰かが私の仕事の成長度合いについて話してくれたことがある。
Q12 私はこの1年の間に、仕事上で学び、成長する機会をもった。
「職場のウェルビーイングを高める 1億人のデータが導く「しなやかなチーム」の共通項 ジム・クリフトン (著), ジム・ハーター (著), 古屋博子 (翻訳)」
職場のウェルビーイングを高める5つの要素とは何か。
本書では次のように述べています。
・キャリア・ウェルビーイング
(日々していることが好き)
・人間関係ウェルビーイング
(人生を豊かにする友がいる)
・経済的ウェルビーイング
(上手にお金を管理する)
・身体的ウェルビーイング
(やり遂げるエネルギーがある)
・コミュニティ・ウェルビーイング
(住んでいるところが好き)
本書では、クリフトン・ストレングスの34資質ごとに、上記の5つの要素について、行動のヒントが示されています。
また、5つのウェルビーイングが高まるように、「自分への質問」「チームメンバーへの質問」「ベストプラクティスからの行動のヒント」が書かれています。とても参考になります。
「まず、ルールを破れ 新版 すぐれたマネジャーはここが違う ギャラップ (著), 大岸良恵 (翻訳), ジム・ハーター (その他)」
翻訳者の大岸さんは、私がGallup認定ストレングスコーチのコースを受講したときの先生。翻訳であっても文章を読んでいると、あの印象的な「大岸節」が蘇ってくるかのようで熱いものが込み上げてきます。
内容ですが、まず「すぐれたマネジャー」は4つの役割(役割の核心)を果たすことで部下の可能性を引き出し、開花させているといいます。
1 人を選ぶ(人選を誤らないこと)
2 期待値を設定すること
3 人を動機付ける
4 人を成長させる
4つに関してこれまでの常識は、
1 経験、知識、意志の強さを基準に選ぶ
2 手順を明確にする
3 弱点を把握して、それを矯正する
4 学び、昇進するのを助ける
ですが、すべて的外れだと言い切ります。
「人はそれほど変わらない。
足りないものを植え付けようとして、時間をむだにするな。
その人の中にあるものを引き出そう。
それだけでも大変なのだから。」
これがすぐれたマネジャーの考え方です。
よって、
1 人を選ぶときは才能で選ぶ
2 期待値は、成果を明確にする
3 人を動機づけるとき、強みにフォーカスする
4 人を成長させるとき、「強みを活かせる場所」を探す
という4つの「画期的な」アプローチを、すぐれたマネジャーは行っているといいます。本書ではそれらがどのように機能するのかを具体的に述べています。
「子どもの『強み』の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ
メアリー・レックマイヤー (著), 古屋博子 (翻訳)」
最後は、Gallupの教育本です。
実はこの翻訳本の原書「STRENGTHS BASED PARENTING」は、ちょうど1年前に本ブログで紹介した本なのです↓↓
(全11回に渡って紹介した本ブログの記事)
洋書「Strengths Based Parenting」ブックレビュー① ~子供向けストレングス・ファインダー(Clifton Strengths Explorer)の概要~
当時は日本語版がなかったため、「Google翻訳先生」の力を借りながら必死で翻訳し、いち早く本ブログで紹介したのですが(苦笑)、1年経って日本語の完全版が出ました。
全335ページの本なのですが、なんとそのうちの200ページが付録という、付録の充実ぶり!(もはや「付録」とは呼べないでしょう!?)
・付録1 15歳以上の子供を対象にしたクリフトン・ストレングスについて
「さあ才能に目覚めよう!」でお馴染みの大人版ストレングスファインダーとは異なり、ちゃんと15歳以上の子供向けに34資質ごとのアクション項目と、強みへと伸ばすための質問集が載っています。
・付録2 10歳未満(小学校3・4年生以下)の子供を対象にしたストレングス・スポッティングについて
10歳未満の子供はまだ小さいので、才能を特定するオンラインアセスメントはありません。その代わりに、このあと出てくる「クリフトン・ユース・ストレングス・エクスプローラー」(英語版のみ)という10~14歳の子供を対象にしたアセスメントがもとになっている「ストレングス・スポッティング」というものがあります。子供がいろいろな状況で、いろんな人と交流するところを観察することで判断するというモデルです。10の資質があります。(下のクリフトン・ユース・ストレングス・エクスプローラーと同じ)
・付録3 10~14歳の子供を対象にしたクリフトン・ユース・ストレングス・エクスプローラーについて(英語版のみ)
これはオンラインアセスメントがあり、10の才能の資質で子供の潜在的な力を持つ分野を特定します。
現役小学校教員の私の立場からすると、この本の付録の記述はとても参考になります。子供の才能がよりクリアに見えるようになります。また、日々の教育活動における保護者へのフィードバック、例えば個人面談や通知表所見などで子供の強みの領域について話をすることができます。
投稿者プロフィール
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誰もが自分の個性や才能を生かして、望む人生を自由に生きられる社会の実現を目指しています。今まで教育に携わりながらコーチング、心理学、カウンセリング、占星学、学習法など、個人の成長や能力開発に関わることを学んできました。このブログで発信する情報が、自己理解や他者理解を深めるきっかけの1つになれば幸いです。
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